匣
こんにちは

今回は何を書こうか…と迷ったのですが、ちょうど今の時期が作中の時期と一致している、ってわけで「魍魎の匣」を紹介しようと思います

タイトルを「匣」にしたので竹本健治の「匣の中の失楽」でもよかったな…なんて。
まあそれはまたの機会にするとして。(笑)

「魍魎の匣」/京極夏彦
いつぞやに紹介した「姑獲鳥の夏」から始まる百鬼夜行シリーズの第2弾です。
ではさっそくあらすじをば。
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昭和27年8月15日、中央線の武蔵小金井駅のホームで人身事故が起こった。
被害者は柚木加菜子という14歳の少女で、彼女は友人である楠本頼子とともに最終列車に乗って湖を見に行くところだった。
この事故は、のちの証言によって「加菜子は何者かに突き落とされた」ことが判明する。
偶然現場に居合わせた東京警視庁刑事・木場修太郎は巡査の福本、そして事故のショックで混乱している頼子とともに加菜子の搬送された病院へ向かう。
そこで出会ったのはかつて期待された女優であった、美波絹子こと柚木陽子であった。陽子は加菜子の姉であるという。
さらに弁護士・増岡と加菜子の保護者と称する青年・雨宮が加わり、木場は被害者の人間関係について頭を悩ませる。
加菜子の命を救うため、陽子の紹介によってある研究所へ彼女は転院する。所長である美馬坂幸四郎とは旧知の間柄のようだが――そこが「美馬坂近代医学研究所」であった。…
8月29日、甲州街道にて右腕が発見される。これより「武蔵野連続バラバラ事件」が幕を開けたといわれる。…
8月30日、文士・関口巽と編集者・中禅寺敦子、鳥口守彦はバラバラ事件取材の帰り道、道に迷ってある建物にたどりついてしまう。加菜子の転院先である「美馬坂近代医学研究所」であった。
研究所はなぜか厳戒態勢で、神奈川県警の警備がしかれていた。
なんと「柚木加菜子の誘拐予告状が届いた」のだという。…
8月31日、加菜子が誘拐されてしまう。
なんと密室からかき消えてしまったのだった。その直後に発見されたのは美馬坂近代医学研究所の助長の助手・須崎太郎の他殺体であった。さらに雨宮が姿を消し、行方不明となる。…
9月23日。
弁護士増岡は探偵・榎木津礼二郎のもとへ加菜子の捜索を依頼をする。
一方、鳥口守彦は新興宗教である「穢れ封じ御筥様」の取材に向かっていた。鳥口は「武蔵野連続バラバラ事件の犯人はこの教主だ」と主張して関口と共に京極堂のもとに相談をしていたのだ。…
「柚木加菜子の転落事故」
「柚木加菜子誘拐事件」
「須崎太郎殺害事件」
「雨宮典匡失踪事件」
「武蔵野連続バラバラ事件」
に加え、柚木加菜子の複雑な出生の秘密、「穢れ封じ御筥様」、さらに関口の知り合いである新進気鋭の幻想作家・久保竣公も事件に大きく関わっているようで…?
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うーん。文字におこすと何がなにやら

事件の後ろに見え隠れする「魍魎」とはいったい何なのか?
お決まりの中禅寺の長い蘊蓄含めてめいっぱい楽しめます、なんと講談社文庫版は1050ページぐらいあります。重い!
作中の時期でもあるので、ぜひ合わせて読んでみてはいかがでしょうか


それでは今日はこのへんでヽ(´∀`)ノ
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