不発弾
こんにちは!
蒸し暑い日が続きますね~

本日も小説紹介といきたいとおもいます

今回はこちら。

「不発弾」/乃南アサ
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デパート勤務の的場智明は、地味な売り場での仕事に耐える日々を過ごしていた。
そんな折、息子や娘の、“秘密”を妻までが一緒になって隠していたことに気づく。
たまりにたまった憂さをはらすために彼がとった行動とは……。
表題作など、現代人の爆発寸前の心境を的確に捉え、見事な筆致で描く、秀逸短編集。
(講談社文庫紹介より引用)
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全6本の短編から構成されている短編集です。
どの話も雰囲気が違っていて飽きることなく読めますし、テーマは結構重かったりするものの、淡々とした語り口なせいかとても読みやすかったです。現実味があるようでさっぱりなかったり。読んでいて気楽に楽しめました~
個人的には「かくし味」が一番好きです。
いつも常連客ばかりでなかなか新規の客が入る余地のないお店「みの吉」。ここの煮込みは絶品だとか。しかしある”きっかけ”からこの話の主人公の男は入店できるようになるのですが、その理由は…
みたいな流れから始まります。ラストの怖さがたまんなかった…この種類のミステリは割と見かけますが…やっぱり怖い!
なんというか、このラストとまではいかないですがあってもおかしくないですよね、こういうお店…テレビとかでこの手の紹介がされているとちらりと過ったりして。笑
表題作である「不発弾」も読み終わった後にタイトルがすとんと落ちてくる感じがいいなあ、と思います。誰もが心に抱えている不発弾…なんて言ってしまうとありきたりな表現になってしまうのですが、読むとしっくりきます。
「福の神」なんかは読んだ後思わず微笑んでしまいました…。どの短編も面白いのでおすすめです!
それでは今日はこのへんで


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