小説紹介
こんにちは!
今回は久々の(?)ミステリ小説紹介といきたいと思います

今回はこちら。

「扼殺のロンド」/小島正樹
双葉文庫から出ています。
それでは早速あらすじ紹介♪(o・ω・)ノ))
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鍵のかけられたある廃工場にて発見された事故車。そこから男女の遺体が発見された。
なんと女は腹を裂かれた挙句胃腸がなくなっており、男はなるはずのない「高山病」での死と判断された。
さらにその事故車は扉があかない状態になっていたため、男女はいわゆる「二重密室」の状況で発見されたのだった!
この男女は事故の直前にすれ違ったと思われる目撃者のドライバーたちが存在しているのだが彼らはその男女は「生きていた」と証言し、さらに男の死因は調べていくと驚くべき事実が判明する…。
事件はここで終わることはなく、ここから死者の遺族で殺人が連続して起き始める。
突如密室に現れる死体、再び密室で発見される包帯で体を巻かれた死体、床から生える腕――この事件の収束は一体どこへ向かうのか?
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第6回エキナカ書店大賞に選ばれた本作です。
さて、この著者といえば「やりすぎミステリー」の名で知られていますが。
本書もこれでもか!というほど心躍る謎が詰め込まれています。
「読み手を圧倒する謎の連打」と紹介に書かれていますがまさにその通りでひとつ事件が起こったのを皮切りにさらに不可解な状況で殺人が起こり…という連鎖。
連続で起きる密室での殺人事件に加えて不可解な殺され方や遺体の状態、宙を舞う首、いわくありげな家族…こんなに広げた風呂敷をどう折りたたんでいくんだろう!?となります、この収束へ向かう過程は見ものです。
いわゆる本格ミステリあるあるのような「お約束」はリアリティがない、のが常ですがそのリアリティのなさを論理的かついかに合理的な解答へ持っていき読者を納得させうるか?というのもこういう本格ミステリならではの見どころの一つではないでしょうか。
個人的な感想としてはトリック云々、というよりもミスリードの仕方というか持っていき方にやられたなーといった感じ。
女の胃腸が抜き取れらていた理由なんかは意外で面白かったです。腹を裂かれている被害者が発見されるミステリは結構存在しているように思える…?ので(ここで思い出したのが島田荘司著、上高地の切り裂きジャックでした…あれは石を詰め込まれていたんでしたっけ…)考えを軽く巡らせてみたりしたものですが毎度のことながら思いいたらなかったです!(笑)
著者の作品にはシリーズものがいくつかあるのですが、海老原浩一が探偵役を務めるこのシリーズのなかでもすっきりとわかりやすくまとまっていて、初めて著者の作品を読む!という方にも読みやすいのではないかなと思います

気になった方はぜひ読んでみてはいかがでしょうか。
それでは今日はこのへんで


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